整形外科部長より

整形外科部長 鈴木 禎寿

 

立川病院整形外科は病院開設に遅れる事5年、1952年にまでさかのぼり70年にせまる歴史があります。かつて整形外科疾患は脊椎カリエスや骨関節結核に始まり、小児股関節脱臼、交通外傷や労働災害における骨関節外傷、そして関節リウマチなど、時代と共に中心疾患は変化してきました。

近年は高齢化社会を反映し骨粗鬆症に関連した脊椎および四肢の骨折、股関節・膝関節をはじめとする変形性関節症、脊椎における頸部・腰部脊柱管狭窄症、脊柱変形などが主たる治療対象となっております。それぞれに股関節外科医、膝関節外科医、脊椎外科医が中心となり診断・治療にあたっております。一方、専門医が少なく診療可能な病院が限られる手外科、足の外科、骨軟部腫瘍を扱う医師も属しており、常勤医員は7名と少数精鋭ではありますが、幅広く整形外科疾患に対応していることが当科の特徴といえます。

 

また立川地域は若年人口も増加しており、働きざかりの患者様に遅延なく診断を確定し治療を受けていただけるよう、院内検査部門や手術室、リハビリ部門等との連携を密にしております。アスリートの障害に対しては日本体育協会公認スポーツドクターの有資格者もおり、老若男女・保存療法・手術治療によらずスポーツ障害の特性に応じた適切な治療・リハビリテーションを実施しています。

 

近年主として治療対象となる高齢者ですが、複数の基礎疾患を有する方も多く、また術後に新たな余病の発症や『せん妄』という意識障害の発症により治療に難渋するケースがあります。高齢化社会においては整形外科疾患の治療にあたり、内科をはじめ他科との連携が極めて重要です。その点、当院は精神科を含む総合病院であり、多数の専門科医師が協力し患者様の治療にあたる体制がとられており、よりよい医療を提供できるものと自負しております。

 

また2017年4月より救急科が新設されました。従来力不足の感が否めなかった救急搬送される骨関節外傷患者様の受け入れも救急医の協力のもと年々増加しており、手術部門と連携し速やかな治療の実施ができる体制が整ってきました。北多摩西部・立川地域は災害医療センター、多摩総合医療センター、国立病院機構村山医療センター、東大和病院、東京西徳州会病院など基幹施設が多数あり、各病院はより良い医療を提供すべく競っておりますが、選択肢が複数あることは患者様にとっては望ましいことです。一方、競うばかりでなく病院同士の連携による患者様の紹介も日常茶飯事でもあり、結局のところ患者中心の最適な医療の提供が最優先事項と考えております。このような環境のもと当科は一例一例を大事にし、入院・外来を問わず立川病院に来てよかったと言って頂けるように努力し続けて参ります。