股関節外科

現在当科において股関節外科診療は常勤整形外科医(主に鈴木・石倉)と非常勤の股関節外科専門医が連携して行っております。2018年12月現在、金治、船山、小林です。変形性股関節症に対する人工股関節置換術が最も多いですが、以前は泉田・逸見(現 江戸川病院人工関節センター)らにより寛骨臼回転骨切り術なども行われていました。全員が慶應義塾大学整形外科学教室のOBであり、股関節外科手術に習熟しており執刀はこれらの医師が行います。また多数の症例をとおして、当院で若手股関節外科医を教育・育成する役割も果たしています。

対象疾患

新生児から小児期における股関節疾患は、新生児化膿性股関節炎、発育性股関節脱臼・亜脱臼、単純性股関節炎、大腿骨頭すべり症、ペルテス病、若年性関節リウマチ、股関節周辺外傷などがあります。小児の股関節外科は極めて専門性が高く、症例により近隣の専門施設、例えば東京都小児医療センター整形外科や慶應義塾大学病院などへ紹介しております。

成人においては変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、関節リウマチ、大腿骨近位部骨折、軟骨下脆弱性骨折、急速破壊型股関節症、股関節インピンジメント症候群、化膿性股関節炎、股関節周囲炎、一過性骨萎縮症、骨盤骨折ほか股関節周辺骨折、股関節周辺骨軟部腫瘍など様々な疾患を診療しております。正確な診断と病態把握、予後予測がまずは重要ですが、その上で保存療法から手術治療まで幅広く対応しております。

代表症例画像

当科の股関節手術の特徴

〇末期変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、関節リウマチ、急速破壊型股関節症などに対する人工股関節置換術に際し、筋腱靭帯などを切離せず温存することで術後の疼痛軽減、機能回復促進、脱臼予防に優れるMIS(最少侵襲)人工股関節置換術を基本として実施しております。なお両側発症例においては症例を選び両側同時置換術も行っております。片方ずつ2回に分ける場合と比べ術後のリハビリテーションがスムーズであり、治療期間短縮と費用負担軽減の効果がありますが、出血量など身体にかかる負担は大きくなります。

〇また、大腿骨頚部骨折に対しても、70歳以下の方、高齢でも活動性の高い方、認知症等の精神疾患により禁忌肢位が守れず術後脱臼リスクが高い方には、MIS人工股関節置換術を施行し良好な成績をおさめております。

〇当科は股関節外科専門医がactiveに手術治療を行っているため、近隣の病院からの難治例、感染・脱臼・ゆるみなどに対する人工股関節再置換例などの紹介を受け入れております。また近年高齢化を背景に、重度骨粗鬆症患者の大腿骨近位部高度粉砕骨折における難治例も散見されます。かかりつけ医より『やりようがない、おてあげ』と言われた方も一度ご相談ください。患者様に体力と気力があれば、腫瘍用人工関節などを含めた様々な治療テクニックを駆使して痛みからの解放と歩行機能の再獲得をめざして共に努力したいと思います。

診療実績

20132014201520162017
大腿骨近位部骨折骨接合術 45 40 62 58 77
人工骨頭挿入術 37 47 32 32 32
人工関節置換術 28 23 40 50 61
人工関節再置換術 1 1 5 7 2

担当医

金治 有彦 慶應義塾大学整形外科学教室 専任講師

日本整形外科学会専門医

日本股関節学会評議員

日本小児整形外科学会評議員

日本人工関節学会評議員
船山 敦 済生会横浜市東部病院 整形外科副部長

日本整形外科学会専門医
日本人工関節学会評議員
日本関節病学会評議員
日本骨折治療学会評議員

日本体育協会公認スポーツドクター

小林 慎一郎 吉祥寺南病院整形外科 日本整形外科学会専門医

 

○下記もご参照ください

立川病院 健康コラム『股関節痛からの解放―人工股関節置換術

慶應義塾大学整形外科学教室下肢グループ(http://www.keio-ortho.jp/orthopaedic/group03.html) 

関節が痛い.com / 船山敦(https://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc074.php

人工関節.com / 船山敦(http://www.jinko-kansetsu.com/ask/19/index.html